訪問看護師として訪問看護ステーションで働く
看護師とは?
看護職」とは、保健師、助産師、看護師、准看護師を指します。保健・医療・福祉の幅広い分野で、人々に寄り添い、その健康を守る仕事です。
看護師の仕事は、傷病者や妊産婦の療養上の世話をしたり、診療の補助を行うこと。“人を看る”という看護師独自の視点で、対象となる人を身体や精神、社会、文化などさまざまな側面から捉え、情報を総合的にアセスメントし、必要な看護を的確に判断します。病院や診療所などの医療機関のほかに、訪問看護や福祉関連施設など、人々の生命と生活を支える専門職として、看護師が活躍する場はどんどん広がっています。
今後もさらに高齢化が進むため、これからの医療を支えるためには看護師が多様な場でさらに役割を発揮することが期待されています。
看護師の資格取得には国家試験合格が必要
医療・保健・福祉の分野で活躍する看護師になるには、看護師国家試験に合格して資格を取得する必要があります。
国家試験の受験資格は、看護大学、短期大学、正看護学校、准看護学校など、全国的に認められた看護学校の看護師養成課程を修了した場合に与えられます。
国家試験に合格すると、厚生労働大臣から看護師免許が交付され、初めて看護師の名で働くことができるようになります。
看護師国家試験の合格率
看護師国家試験の難易度って実際どうなの?
国家試験の合格率は、なんと90%以上と、他の国家試験と比べても高い合格率となっています。
これは他の国家試験と比べても高い合格率です。
国家資格を受けるまでの勉強期間が大変なのです
数字だけ見ると難易度は低いように思えますが、その足がかりとなるのが国家試験受験の道です。
受験資格を得るまでには、大学や短大、専門学校などで数年間の専門教育を受ける必要があり、そのための勉強をします。
その後、さまざまなレポートや試験、臨床実習を行い、単位を取得します。
知識がなければ、それらに合格して卒業することはできませんので、しっかり勉強してマスターすることが大きな使命です。
また、過去の国家試験を見てみると、合格基準は必須問題で80%、一般問題・状況問題で64%となっています。
試験内容は多岐にわたり、それを考慮しても看護師国家試験の難易度は決して低くはありません。
看護師の種類について
看護師には、様々な種類があります。
正看護師
看護に関する専門教育を受け、卒業後、国家試験に合格した者。免許は、厚生大臣より免許が交付されます。
准看護師
准看護婦養成所または高等学校の衛生看護科で学び、卒業後、都道府県レベルの試験に合格した者が対象です。知事より免許が交付されます。
認定看護師
保健師、助産師、看護師のいずれかの免許を有し、所定の実務経験年数および認定看護師教育課程を修了し、日看協の認定試験に合格した者であること。
専門看護師
保健師、助産師、看護師のいずれかの免許を有し、所定の実務経験年数および修士課程を修了し、日本看護協会専門看護師認定試験に合格した者。
すべての看護師は、看護に関する専門教育を受け、国家試験などに合格する必要があります。
看護師が働ける職場
看護師は医療を中心に働くイメージが強いですが、実は病院以外でも活躍の場があります。
病院や診療所以外にも、保育園や高齢者向けの介護・福祉施設、訪問看護ステーションなど、私たちの生活に身近なところで活躍しています。
働ける場所 | 主な仕事内容 |
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保育園 | 園児の健康管理や感染予防指導、場合に応じて保育業務も行なう。 |
介護・福祉施設 | 日常生活の世話・健康管理・投薬の管理や、吸引や呼吸器の介助を行なう。 |
訪問看護ステーション | がん末期の終末期ターミナルケアや拘縮ケア、患者さんの心のケアを行なう。 |
メリットとしては、夜勤や残業が少ないこと、患者さんの生死に関わる仕事ではないのでプレッシャーが少ないことなどが挙げられます。
医療施設でも他の職場でも共通しているのは、患者さんの状態に気を配りながらコミュニケーションをとる必要があることです。与えられた仕事をこなしながら、患者さんが抱えている今後の治療や生活に関する不安を解消していく必要があります。
人に頼られること、感謝されることが好きな人は、看護師が天職かもしれません。